労務相談顧問
うちは大丈夫。それ、本当に言い切れますか?
従業員に関する問題に頭を抱えている経営者様は少なくありません。
「遅刻、欠勤を繰り返しても、悪びれるそぶりもなく平然としている。」
「業務命令を平気で無視して、自分勝手に仕事を進める」
「就業時間中にもかかわらず、会社のパソコンを使って私用メールを多数送っていたり、業務と関係ないサイトを見ていたりしている」等々・・・
こういった事例は、事業所の規模、従業員数に関係なく起こりうることです。
このような話をすると、「うちは大丈夫」「うちの従業員に限って・・・」とおっしゃる経営者様もいらっしゃいます。
しかし、大丈夫だと思っていても実は目に見えない水面下で従業員の不満がたまっており、そしてそれが大きな労働トラブルに発展したというケースも実際は多く見受けられるます。
大きな労働問題に発展した事業所の多くは、円満経営をしていたと思っていたにもかかわらず、このような被害にあっているのです。円満経営をしていたからこそ、その雰囲気に安心しきっていたというのが本当のところかもしれません。
いざ労働問題が発生したとき、労務環境の整備が不十分だった、こういうことは、よく耳にする話です。
労務トラブルの本当の原因は
労務トラブルの原因は、労働基準法、労働契約法、男女雇用機会均等法といった労働法の知識が乏しいから。
もちろん、それも原因の一つでしょう。しかし、もっと根本的な原因があるのです。
労務トラブルを防ぐ第一歩は、労働基準法などの法律を熟知し、それに則って従業員を働かせること。また、就業規則をはじめとした社内ルールを正しく整備し、これを正しく運用することもそうでしょう。これは社内トラブルを防止するための絶対条件です。
しかしながら、これだけでは十分ではありません。
なぜなら、労働法を熟知している経営者の方々の事業所でも労務トラブルは起こりますし、私どものような労働法の専門家である社労士の事務所でさえも、労務トラブルは十分に起こりうるからです。
では、労務トラブルが起こる根本の原因は何でしょう。
福祉業界を例にあげて考えてみましょう。
介護労働安定センターの「令和4年度 介護労働実態調査」によると、
現在の仕事を選んだ理由をたずねたところ、「働きがいのある仕事だと思ったから」が50.5%で最も高く、次いで「資格・技能が活かせるから」が37.6%となっていました。
これは、就業前から福祉の仕事に対して大きな関心があったことの表れでしょう。
また、現在の仕事の満足度をたずねたところ、「仕事の内容・やりがい」については「満足」が16.9%、「やや満足」が35.5%で『満足度』は52.4%で最も高くなっていました。
しかしその反面、「仕事の負担についての悩み、不安、不満等」をたずねたところ、「人手が足りない」が52.1%で最も高く、次いで「仕事内容のわりに賃金が低い」が41.4%となっていった結果になっていました。
現場で働く従業員の方々は、仕事に対してやりがいを求め、人と人とのつながりを大切に感じて仕事にいそしみながらも、人手不足からくる長時間労働や過重労働、そして低賃金に我慢し、その不満が日々積み重なり続ける。
このように、見えないところで、積もりに積もった不平不満が、将来大きなトラブルを引き起こすとは考えられないでしょうか?
参考リンク: 介護労働安定センター 令和4年度介護労働実態調査結果
つまり、労務トラブルを防ぐためには
1.社内ルールの整備
2.職場のコミュニケーション改善のための施策確立
にあると言えます。
労務トラブルの予防策
1.まずは社内ルールの整備から
社内ルールの基本は「就業規則」にあります。まずは、最新の法規に則った適切な就業規則の整備が最低条件です。また、その就業規則は、ひな形をそのままコピーするようなものではなく、事業所の実情にあったものでなければなりません。
加えて、想定されるトラブルについては、予防策を講じた規則整備が必須です。
2.従業員の不安や不満を吸い上げる仕組みの確立
しかし、ルールを決めてもそれが適切に運用されていないと意味がありません。
就業規則は整備してそれでおしまいではありません。現場の従業員の方々に内容を周知徹底させることで、職場の真のルールとして活用させなければなりません。
加えて、上司と部下とのコミュニケーションを深める仕組み、例えば定期的な面接制度の導入や適切な評価制度の構築等により、会社の理念や上司の想いを部下に伝え、部下の方の仕事や職場に対する不安を吸い上げることができれば、日々のストレスも軽減されることになり、労務トラブルのリスクもぐっと下がることになります。
起きてしまったらもう遅い?
ただ、社内ルールを整備し、コミュニケーションが密に取れる仕組みを確立した職場であっても、労務トラブルが発生してしまうことが避けられない場合もあります。
とは言え「労務問題が起こってしまってからはもう遅い」かと言うと、そんなことはありません。
対処が難しいことは事実ですが、適切に対応すれば、会社へのダメージを減らすことは可能です。
そのためには、何よりもはじめの一歩が非常に大切。初動を誤ってしまうと、とりかえしのつかない労働問題に発展してしまう場合もあります。そうさせないためにもまずは、人事労務に関する専門家にご相談してみてはいかがでしょうか。
当事務所では、「労務相談顧問」として、上記のような労務トラブルだけでなく「人事労務に対する悩み」を随時相談いただけます。
加えて、定期的に労働法改正情報や人事制度の事例などもご提供いたします。大きな案件のみならず、日常的な細かなものについても気軽に相談してください。
私どもは、どのような些細な悩みでも、親身にそして真摯に対応いたします。経営者の方々のよき相談相手として、そして最高のパートナーとしてご活用頂ければ幸いです。
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