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日経24.7.26朝刊 最低賃金を答申、50円上げ1054円 厚労省審議会

2024年7月26日 日本経済新聞 朝刊によると、中央最低賃金審議会が2024年度の最低賃金について、全国平均で50円引き上げて時給1054円にする目安額を答申しました。この引き上げは4年連続で過去最大となります。

記事の概要

中央最低賃金審議会は厚生労働相の諮問機関で、毎年最低賃金の目安額を決定しています。今回の50円の引き上げは、昨年度からの上昇幅としては過去最大です。この目安額を基に、各都道府県の審議会が地域の実情を踏まえて具体的な最低賃金を決定し、10月中に適用される見通しです。

この引き上げが労働者に与える影響は大きいと考えられます。フルタイムで働いた場合、月額換算で約8,000円の収入増加になります。これは特に低所得層にとって生活の質を向上させる可能性があります。また、賃金上昇は労働者のモチベーション向上につながり、生産性の向上も期待できます。

一方、企業にとってはこの引き上げは大きな課題となります。特に中小企業や地方の企業にとっては、人件費の急激な増加は経営を圧迫する可能性があります。これに対応するため、企業は生産性の向上や業務の効率化、さらには価格への転嫁などを検討する必要があるでしょう。

マクロ経済の観点からは、この賃金上昇が内需拡大につながる可能性があります。労働者の所得増加は消費を刺激し、経済成長を後押しする効果が期待できます。また、デフレ脱却に向けた動きを加速させる可能性もあります。

課題

しかし、課題も存在します。地域間の経済格差を考慮すると、全国一律の引き上げは地方経済に負担をかける可能性があります。そのため、各都道府県での具体的な最低賃金の決定過程が注目されます。

また、最低賃金の引き上げは、AI や自動化の導入を加速させる可能性もあります。これは長期的には労働市場の構造変化をもたらす可能性があり、労働者のスキルアップや職業訓練の重要性が増すでしょう。

まとめ

最低賃金の引き上げは、経済成長と社会正義の両立を目指す重要な施策です。しかし、その実現には労働者、企業、政府など、すべての関係者の協力が不可欠です。短期的な対応だけでなく、教育や産業構造の転換など、長期的な視点での取り組みが求められます。

この最低賃金1054円の時代を、日本経済の持続的成長と、すべての人々が恩恵を受けられる社会の実現につなげていくことが、私たちの課題であり、また機会でもあるのです。​​​​​​​​​​​​​​​​

【参考リンク】日経24.7.26 最低賃金を答申、50円上げ1054円 厚労省審議会

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