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「令和5年度個別労働紛争解決制度の施行状況」より:重要ポイントと実務影響

令和6年7月12日厚生労働省は「令和5年度個別労働紛争解決制度の施行状況」を公表しました。この制度は、個々の労働者と事業主との間の労働条件や職場環境に関するトラブルを迅速かつ適切に解決するためのものであり、総合労働相談、都道府県労働局長による助言・指導、紛争調整委員会によるあっせんの3つの方法を提供しています。

総合労働相談件数は高止まり

発表によると、令和5年度の総合労働相談件数は121万400件で、4年連続で120万件を超えています。この中で、民事上の個別労働関係紛争に関する相談が約26万6,160件となっており、特に「いじめ・嫌がらせ」に関する相談が60,113件で、12年連続で最多となっています。これにより、職場での人間関係の問題が依然として深刻であることが浮き彫りになりました。

助言・指導の申出件数とあっせん申請件数の増加

令和5年度には、都道府県労働局長による助言・指導の申出件数が8,346件で前年から4.5%増加し、あっせん申請件数も3,687件で5.6%増加しました。特に、「労働条件の引下げ」に関する助言・指導の申出が1,020件(26.7%増)、「いじめ・嫌がらせ」のあっせん申請が800件(7.6%減)となっています。これらのデータは、労働条件や職場の人間関係に関する問題が依然として多くの企業で発生していることを示しています。

企業への影響と対策

このような労働紛争は、企業の生産性や従業員の士気に大きな影響を与える可能性があります。特に、中小企業では人材が限られているため、一人一人の従業員の問題が全体の業務運営に直接的な影響を与えます。そのため、経営者や管理者は早期に問題を発見し、適切に対応することが重要です。

まとめ

今回の厚生労働省の発表は、労働紛争の現状とその影響を再認識させるものでした。企業はこれらのデータを参考に、自社の労働環境の見直しや改善に取り組むことが求められます。

当事務所では、とくに以下の点を重要視しています:

  • 早期対応の重要性: 労働紛争は、放置すればするほど問題が大きくなり、解決が困難になります。早期に相談し、適切な助言・指導を受けることで、問題を未然に防ぐことができます。
  • 職場の人間関係の改善: いじめ・嫌がらせの相談が引き続き多いことから、職場の人間関係の改善が急務です。ハラスメント防止対策の強化と、従業員が安心して働ける環境づくりが求められます。

私たちは、労務の専門家として、企業の健全な発展と従業員の働きやすい環境の構築を支援しています。労働紛争の予防と解決には、専門的な知識と経験が不可欠です。お困りの際は、ぜひとも当事務所までご相談ください。私たちの知見と経験を活かし、貴社の労働環境の改善とトラブルの早期解決をサポートいたします。詳しくは本ホームページ「労務相談顧問」のページをご覧ください。

労働環境の改善は、従業員の満足度向上と企業の持続的な成長につながります。今後も引き続き、企業と従業員が共に働きやすい環境を作るための支援を行ってまいります。どうぞお気軽にご相談ください。

【参考リンク】「令和5年度個別労働紛争解決制度の施行状況」を公表します
【参考資料】令和5年度個別労働紛争解決制度の施行状況

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