職場の空気が悪いと感じたら—ハラスメントの兆候と防止策
「最近、職場の雰囲気が悪い気がする」「職員同士の関係がぎくしゃくしている」「なぜか離職者が増えている」といった相談が増えてきました。
こうした状況に心当たりがある場合、職場内のハラスメントが見えない形で進行している可能性 があります。
特に、介護・福祉施設や医療機関のようにチームワークが求められる職場 では、ハラスメントが放置されると組織全体の士気が下がり、利用者へのサービスにも影響が出るリスクがあります。
今回は、「ハラスメントの兆候を見逃さないためのポイント」 や、「職場環境を健全に保つための管理者の役割」 について解説していきます。
ハラスメントはどのように職場に広がるのか?
ハラスメントが職場に根付いてしまう背景には、いくつかの共通したパターンがあります。
気づかないうちに進行する
ハラスメントが問題として表面化するのは、被害を受けた職員が退職を決意する段階になってから…というケースが多く見られます。
しかし、その時点ではすでに被害が拡大していることがほとんど です。
例えば、以下のような状況が見られた場合は要注意です。
✅ 業務上のミスに対して、攻撃的な指摘や強い非難が頻繁に行われている
✅ 特定の職員だけが意見を言いにくい雰囲気になっている
✅ 一部の職員に対して、あからさまに冷たい対応をする人がいる
✅ 職員同士の関係が悪化し、職場内で噂や陰口が目立つようになった
こうした兆候が出てきたら、すでに職場環境の悪化が始まっている可能性がある ため、早めの対応が求められます。
ハラスメントに該当する行為とは?
職場におけるハラスメントには、さまざまな形があります。
厚生労働省が定める 「パワーハラスメントの6類型」 に沿って整理すると、以下のような行為が該当する可能性があります。
(1)精神的な攻撃
- 人格を否定するような発言(例:「仕事ができない」「無能だ」)
- 特定の職員に対して威圧的な態度をとる
- ミスをした職員に対して、必要以上に執拗な叱責を行う
(2)人間関係の切り離し
- 特定の職員に対して意図的に無視をする
- 会議や打ち合わせから除外する
- 他の職員と連携しづらい状況を作る
(3)個の侵害
- 職員のプライベートな情報(家族関係や交友関係)について噂を流す
- 根拠のない悪評を広める
- 不適切なあだ名をつけるなど、職員の尊厳を損なう行為を行う
これらの行為が日常的に行われていると、職場環境は確実に悪化し、離職者の増加や職員同士の不信感につながります。
ハラスメントを放置するとどうなるのか?
ハラスメントが放置されると、職場には次のような悪影響が広がります。
① 離職率の上昇
ハラスメントを受けた職員は 「この職場では改善が見込めない」 と判断し、最終的には退職を選ぶことが多くなります。
特に、介護・福祉施設のような慢性的な人手不足の業界では、貴重な人材を失うリスクが高まる ため、管理者は早めの対応が求められます。
② 職員の士気低下
ハラスメントが容認される職場では、周囲の職員も萎縮し、「自分もターゲットになるかもしれない」 という不安を抱えるようになります。
その結果、意見を言いにくい職場になり、業務効率も低下していきます。
③ 職場の評判悪化
職場の問題は外部にも伝わりやすく、求職者が応募を避ける要因になりかねません。
「働きにくい職場」と認識されてしまうと、採用活動が難しくなるだけでなく、既存の職員の定着率にも影響を及ぼします。
当事務所の見解|相談することで得られるもの
「これくらいのことはどこの職場でもある」
「問題を大きくしたくない」
そう考えて、ハラスメントに関する相談を後回しにしてしまう経営者や管理者も少なくありません。
しかし、問題を抱えたまま時間が経つと、解決がどんどん難しくなり、より深刻な影響を及ぼすリスク があります。
適切なタイミングで対策を打つことができれば、職場環境を立て直し、職員の定着率や業務の質を向上させることが可能です。
「このままでいいのか?」と少しでも感じたら、一度ご相談ください。
当事務所には、「ハラスメント防止コンサルタント」 の有資格者が在籍し、
貴社の状況に合わせた具体的なアドバイスを提供いたします。
ハラスメントの予防と対策に関するご相談は、早ければ早いほど効果的です。
「小さな違和感」が、将来の大きなリスクにつながる前に、一緒に解決策を考えていきましょう。